化粧品の価格の実態
化粧品の価格は、原材料費、人件費、開発費、製造費、輸送費、広告費、商品イメージなど、多くの要素が反映されて決定します。
一つの製品ができるまでに研究開発、テストなど様々な工程があり、それにかかる人件費も発生します。完成したものを広めるための広告費、運ぶための輸送費などのコストもかかっています。この見えないコストが乗った上で、企業か存続するための利益まで考慮されているのが、化粧品の最終的な価格となります。
基本的には価格と成分は比例しますが、高価なものを買った方が満足度も高く、効果を実感することが多いことから、その現象を利用し価格にそぐわないコスメを販売しているメーカーやブランドがあるのも事実です。そのため、一概に高価な化粧品=高い効果とは決められません。
成分表示を見てもその成分が高品質なものかそうでないかはわからないため、素人が品質の良し悪しを決めるのは困難です。それでも、安価な化粧品に関してはやはりそれなりの効果しか期待できないと言えます。スキンケアコスメに迷った際は、下記の標準価格内のものを選ぶと大きな失敗はしないでしょう。
スキンケアコスメの標準価格
- クレンジング 2500〜4000円
- 洗顔料 2000〜4000円(固形石鹸なら100円〜)
- 化粧水 3000〜5000円
- 美容液 3000〜10000円
- クリーム 3000〜10000円
※オーガニックコスメはこれ以上にかかる場合もあります。
コスメ製品の原価は?
ドラッグコスメで売られている上記の標準価格よりお手頃なコスメの内訳を見てみましょう。基本的に原材料にかかるコストは全体のおよそ4%ほどです。
例:洗顔フォーム 販売価格500円
- 容器 70円
- 中身の洗顔料 20円(原材料費)
- 製造費、輸送費、企業の利益など 410円
例:化粧水 販売価格500円
- 容器 90円
- 中身の化粧水 20円(原材料費)
- 製造費、輸送費、企業の利益など 390円
コスメの原価や化粧品にかけるコストなどは、メーカーに問い合わせてももちろん教えてくれません。開発に関わる人など限られた人しか知り得ない事実なのです。
低コストで抑えるには、安価な保湿成分や界面活性剤、保存料などとほんのわずかなヒアルロン酸やコラーゲンといった美容成分でつくられます。反対にコストをかければ、高機能な成分や高品質なオーガニック成分、刺激の少ない保存料やそれに代わるコスメをつくることができます。
基本的には、価格と効果は比例しますが、例外があることもきちんと把握しておきましょう。