Lesson2-5 敏感肌

敏感肌の肌状態

敏感肌とは、ほんの少しの刺激でも、赤みやかゆみ、湿疹が出やすい肌をさします。

肌としてはとても不安定な状態であり、外界の刺激に加えて体内からの刺激でも、何らかの原因が引き金となりトラブルを起こしやすい状態となっています。また敏感な部分は皮膚が薄くなっていることもあり、肌のバリア機能が低下しています。

このような状態にある敏感肌は、潤いやハリがなく様々な肌トラブルを引き起こしやすくなっている状態です。肌力そのものが弱くなっているため、ターンオーバーのサイクルも早めで未熟な細胞しか育ちません。

ある日突然敏感肌になる可能性がある

これまで使用していたスキンケアが、ある日突然ヒリヒリと刺激を感じたり、かゆみが生じたりすることがあります。病名に敏感肌というものはなく、アトピー性皮膚炎とは別に、肌が過敏に反応する状態のことです。

女性の3人に1人が敏感肌であるのデータもありますが、生まれつき肌が敏感なのではなく、悪い生活習慣による肌質の変化が原因である場合がほとんどです。肌が過敏になる原因としては、間違ったスキンケア方法や腸内環境の悪化によるアレルギー症状の発生、ストレスや食生活・生活習慣、睡眠不足などが考えられます。

LarsZ/Shutterstock.com

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敏感肌の原因とは?

  • クレンジングや洗顔時の摩擦刺激。
  • 季節の変化による乾燥に対応しきれないこと。特に太平洋側の冬は乾燥し、暖房などの利用により室内も乾いた状態にあるため、敏感肌になりやすい環境となります。
  • 生まれつきの肌質。このような方は水分保持力が弱く、皮脂分泌も少なくなっています。
  • 不規則な生活習慣や不摂生な食事、ストレスや睡眠不足。これらはターンオーバーのサイクルを乱し、肌の抵抗力も低下します。

敏感肌デイリースキンケア

  • クレンジング、洗顔などは低刺激のものをチョイスし、優しいタッチで行いましょう。
  • 保湿をしっかり行います。肌に水分とさらに油分もたっぷりと補うようにします。

スキンケアに使用するものは低刺激・無添加処方の敏感肌用のスキンケアコスメを使い、肌への刺激や負担を最小限に抑えましょう。「低刺激」の表示がある製品でも、人により肌に刺激となる場合もあるため、スキンケアコスメを使う前はサンプルを使用するかパッチテストを行い、肌の異常が表れないか確認してから使うようにすると安心です。

 

 敏感肌のインナーケア

外側からのケアはもちろん大切ですが、合わせて身体の内側からの栄養補給や生活習慣・食習慣を改めるようにしていきましょう。敏感肌は紫外線や外的刺激に対しての抵抗力が弱く、ダメージをそのまま受けてしまうため、肌の土台を支える真皮層にも悪影響を及ぼし、老化を促進することになります。

食事ではビタミンAやビタミンC、たんぱく質やアミノ酸を積極的に摂取しましょう。皮膚の生成、細胞の修復、コラーゲンの生成を促進してくれます。

また敏感肌の場合、普通肌よりも70%もシミができやすいとも言われており、敏感肌の人ほどエイジングケアが必要とされています。食事や生活習慣を改善することで腸内環境が整うと、悪玉菌が減少し活性酸素を減少させるなど、肌老化を食い止めることができます。肌質の改善には、体の内側からも積極的なケアもとても重要なのです。

 注意点

スキンケアコスメで改善しよう色々なものを多用すると、逆に負担となり肌が余計に弱くなる場合もあります。敏感肌の場合、まずは保湿を優先します。敏感で炎症がひどい場合は、クリームやワセリンといった肌を守るスキンケアのみにし、鎮まったら保湿+エイジングケアを行いましょう

「肌に優しいものを」と思いベビーオイルなどを使用する方もいますが、大人の肌と赤ちゃんの肌は性質が異なるため、あまりお勧めできません。例えばベビーオイルには、保護機能は未発達な赤ちゃんのために肌を守るための成分が配合されており、その一つに殺菌剤があります。これは大人の肌にとっては刺激物となる可能性があります。
スキンケアではベビーコスメではなく、敏感肌用を選ぶようにしましょう。

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