Lesson3-5 肌トラブル・シワ

シワは、表情を作る為の顔面の筋肉運動の繰り返しによって、皮膚の表面に細かい溝ができたもので、表皮や真皮の変性により起こります。水分保持力があり弾力も十分な若い肌では、一時的にできたシワはすぐに戻ります。しかし、年齢にともなって肌に弾力がなくなると、シワは戻りにくくなってしまいます。

シワが出来やすい部分

  • ・・・頭皮がたるむことによりシワが発生する。
  • 眉間・・・険しい表情をして常に眉間にシワが寄っていると、そのままシワとなる。
  • 目元・・・皮膚が薄く弱い上に動きが多く、さらにメイクなどで摩擦も多いためシワになりやすい。
  • 口元・・・乾燥しやすくシワになりやすい。
Tuzemka/Shutterstock.com

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シワのタイプ

シワには、小ジワと呼ばれる乾燥性シワと、真皮層の機能低下による真皮性シワに分類されます。

乾燥性シワに関しては保湿ケアで十分な改善が期待できますが、真皮性シワまで進行すると改善が難しくなります。真皮性シワがさらに進行するとたるみを引き起こします。たるみは肌の筋肉の衰えにより、脂肪を支えることができなっている状態です。

症状別に具体的に見ていきましょう。

乾燥性シワ

sruilk/Shutterstock.com

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【症状】

  • 表情の動きによってしわができる。
  • 肌のしなやかさが失われる。
  • 目元・口元にできやすい。

【原因】

  • 水分量の低下によりうるおいが不足し、角質が厚みを増しているため。
  • 角質層などが乾燥することにより、肌が固くなり弾力が失われているため。

【対策】

原因は乾燥による皮膚の水分不足なので、保湿力の高いスキンケアコスメを使用するようにします。セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸など、保湿性を重視して選びましょう。また、有効成分を奥まで浸透させるために、優しくパッティングを行ったり、シートやコットンでパックするのもお勧めです。

 

真皮性シワ

sruilk/Shutterstock.com

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【症状】

  • 乾燥性シワよりも線が濃く深い。
  • 目尻、眉間、口元にできやすい。
  • 一度できてしまうと元には戻りにくい。

【原因】

  • 真皮層のコラーゲンやエラスチンが加齢や活性酸素の影響でダメージを受け、変性・断裂し肌の柔軟性・弾力が低下しているため。
  • 加齢により真皮層が薄くなり、ハリや弾力を支える部分が減少しているため。
  • 角質層が乾燥して固くなっているため。

【対策】

乾燥による角質層の対策と合わせて、真皮層の回復を促すことが重要となります。細胞の隅々まで栄養や水分が行き渡るように、顔の筋肉に沿ったマッサージが有効です。(マッサージ方法はLesson8で詳しく学習します)超音波などを発して真皮の細胞を活性化させる美顔器なども登場しています。
また、近年はシワに効果的にアプローチする化粧品などの開発も進んでおり、ビタミンA類のレチノールやFGF、アルジルリンやビタミンC誘導体などの有効成分が含まれているものを選ぶとよいでしょう。

より効果的な対策を行いたい場合には、化粧品では浸透や配合濃度に限界があるため、美容皮膚科でのヒアルロン酸注入、ボトックス注射、フラクショナルレーザーを利用するという方法もあります。

またインナーケアのポイントは、老化の原因となる活性酸素を発生させない事です。抗酸化作用のある食品を積極的に取り入れましょう。近年話題となっているアサイーやポリフェノールなどのスーパーフードや、色の濃い野菜やフルーツを意識して食べるようにすると効果的です。

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シワに働きかけるスキンケアコスメ成分

これらの有効成分が含まれているスキンケアコスメを選ぶと、シワに効果的にアプローチしやすくなります。

  • レチノール
  • 線維芽細胞増殖因子せんいがさいぼうぞうしょくいんし(FGF)
  • アルジルリン
  • ビタミンC誘導体
  • アルファハイドロキシ酸(AHA)
  • 甘草エキス・・・など