くすみとは、透明感がなく、明るさやツヤが感じられない状態の肌を指します。くすみが顔全体に発生すると、肌が暗い褐色に見える様になります。メラニン色素が原因のシミとは異なり、くすみは皮膚の表面の古い角質が正常に剥がれ落ちない事が原因です。
くすみは肌の印象を変えてしまう老け顔原因の一つです。くすみを取り払うには、症状に合わせた対策を行うことが大切なので、それぞれ症状別に学習して行きましょう。
角質肥厚型
【症状】
- 肌全体が灰色がかっている。
- 肌が乾燥し、ゴワついている。
【原因】
- ターンオーバーの遅れにより、角質層が厚みを増しているため。
- 灰色がかって見えるのは、古い角質細胞が黒っぽくなっているため。
【対策】
古い角質が正常に剥がれないターンオーバーの乱れが要因の1つですので、角質ケアを丁寧に行うようにしましょう。ただし、激しい乾燥状態の場合はやりすぎは逆効果となります。角質ケア後は、必ず高保湿のコスメでスキンケアを行いましょう。
乾燥型
【症状】
- 透明感やツヤがない。
- かさかさしたり粉が吹いたりと乾燥の症状をあわせ持つ。
【原因】
- 乾燥が原因で肌のバリア機能が低下し、角層が厚みを増しているため。
- 角質肥厚型と同じような状態となり、ターンオーバーが乱れているため。
【対策】
乾燥肌と同様、高保湿ケアが必要となります。肌を柔らかくするため化粧水を多めにつけたり、水分を保持するための保湿成分や閉じ込めるための油分が含まれているスキンケアコスメをセレクトします。
血行不良型
【症状】
- 青黒く見える。
- 青クマなど血行不良による別の症状も見られる。
- くすみだけでなく、冷えなどの症状を持っている方に多い。
【原因】
- 睡眠不足や食習慣による血行不良のため。
- 細胞内に十分な栄養分が行き届いていないため。
【対策】
主な要因は血液の循環が滞っていることですので、ホットタオルを使い肌を温めるのが効果的です。また、マッサージを行い血行を改善するようにしましょう。
この症状が出る方は、顔だけでなく全身の毛細血管が血行不良ぎみになっている可能性が高いので、冷えなどの症状を持っている方もいます。全身の血行を改善することが根本解決に繋がるので、ゆったりと湯船に浸かったり、適度な運動も効果的です。
糖化型
【症状】
- 肌が茶色くすんでいる。
- 肌が黄色くくすんでいる。
- くすみだけでなく他の肌老化現象も見られる。
【原因】
- 糖質の過剰摂取による糖化現象が起きているため。
- 体内で発生したAGEsが皮膚表面に現れているため。
【対策】
今最も注目されているアンチエイジングのキーワードに、「糖化」があります。
糖化とは、ホットケーキなどを焼くとこんがり茶色になる現象を指し、いわゆる「コゲ」です。主にたんぱく質で構成されている私たちの身体は、糖を摂取することで体内において、このコゲの現象があちこちで起こります。
この糖化現象によって発生したAGEsと呼ばれる劣化したたんぱく質が体内に蓄積されることで様々なトラブルを引き起こします。肌のくすみもその1つで、糖化現象により肌のコラーゲンや細胞が茶色や黄色に変化してしまいます。
糖化現象の対策としては、食習慣を改善することが最も有効です。炭水化物や糖分の摂取量を控えたり、食べる順番を生野菜やフルーツなど血糖値を急上昇させないものから食することも有効です。
スキンケアコスメとしては、糖化ケアに対応しているものや、抗糖化作用のあるカモミール、ドクダミ、セイヨウオオバコ種子エキスなどが配合されているものを使用すると良いでしょう。(※エイジングケアについてはLesson11で詳しく学習します。)
糖化に意識を向け食を改善することは、スキンケアだけでなく身体全体の健康やアンチエイジングにも繋がるので、意識してみましょう。
Lesson3のまとめ
- 肌トラブルが起きる原因は一つではなく、複数の要素が絡み合って起きる。
- 年齢とともに肌トラブルが起きやすくなる。
- 肌トラブルに負けない強い肌を手に入れるには、保湿ケアと体の内側からのケアが重要になってくる。
- トラブルが起きてからではなく、トラブルを予防することが大切。早めの対策をはじめましょう。
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