加齢による皮膚や身体、細胞そのものの機能低下も、肌トラブルの根本原因の1つとして考えることができます。生きている限り歳をとることは止められませんが、アンチエイジングという言葉もあるように、細胞や身体の機能低下を緩やかにすることは可能です。
加齢と肌状態
加齢による肌の変化としては、下記のような事が挙げられます。
- 角質層を構成する皮脂膜の減少
- 角質細胞の中のNMFの減少
- 細胞の間を埋める細胞間脂質の生成量の減少
- 真皮層の弱体化・・・など
これらの影響により角質層の肌のバリア機能が低下し、乾燥や肌のゴワつきが気になり始めます。真皮層のヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンを生成する能力も衰えるので、ハリの低下、たるみ、シワができやすくなります。
他にも体内酵素量や、活性酸素を除去するSOD(※SODについてはLesson11のエイジングケアで詳しく学習します)の量が30代以降減少します。また、筋肉の衰えや血液の循環も悪くなり、くすみやターンオーバーが遅れ始めます。
加齢肌トラブル対策
最初にも述べましたが、生きていれば毎年1つずつ歳をとる事は避けられません。しかし、毎日の食事やケアによって、細胞機能や身体機能の低下を緩やかにすることができます。毎日丁寧にケアしていくことで、数年後、数十年後の肌は確実に変わります。(アンチエイジングの方法などはLesson11で学習していきます)
毎日のケアでできるアンチエイジング
- 表情筋のトレーニング(筋肉を鍛える)
- マッサージ(血流を良くする)
- 保湿対策(不足しているものを補う)
- 抗酸化作用のあるコスメや食べ物で内側と外側両方からケアする
肌トラブルの原因は一つではなくいろいろな原因が重なっている
肌のトラブルの原因について6つの要素を挙げましたが、肌トラブルが発生する理由はどれか一つによるものではありません。同時にいくつかの原因があり、それらが複雑に絡み合って肌に表れます。
そのため、原因を完璧に突き止めるのは難しく、肌の改善を実感しにくい場合もあります。しかし、あきらめる必要はありません。総合的な改善として、生活習慣の見直しや、食生活の改善などの要素も加えることで、今日よりも素敵な明日、数年後、数十年後のあなたに出会えるのです。(インナーケアについてはLesson9でも詳しく学習します)
肌トラブルに負けないよう、適切な知識と理解、対策を行って行きましょう。
Lesson4のまとめ
- 肌トラブルの根本原因には、肌に合わないコスメの使用やホルモンバランス、環境や季節の変化や加齢など複数の要素が絡み合って起きる。
- 年齢とともに肌トラブルが起きやすくなる。
- 様々なトラブルは、原因を1つに特定する事は難しいが、肌と向き合いインナーケアも取り入れることで、根本原因を少しずつ取り除いていくことは可能である。
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