スキンケアコスメにいくら気を遣っていても、インナービューティーをおろそかにしては美肌にはなれません。外側からのケアは40%、内側からのケアは60%の効果があると言われるほどです。
毎日のスキンケアはもちろん食事を意識することで、表面だけでなく肌そのものが変わり始めます。下記は、特にスキンケアに欠かせない栄養素です。ビタミンなどは前ページでも少し学習しましたが、復習もかねてもう一度しっかり押さえておきましょう。
外側からのスキンケア同様、インナービューティーも一日にして手に入れることは出来ません。ちょっとした心がけを毎日続け、食べるスキンケアを行いましょう。
インナービューティーに欠かせない栄養素
ビタミンA 脂溶性
- 効果:肌の修復・維持、不足すると肌が乾燥する
- 多く含む食物:豚レバー80g=10400μg、鶏レバー60g=8400μg、モロヘイヤ60g=504μg
- 1日の摂取目安量:女性 650〜700μg 男性 850μg
ビタミンC 水溶性
- 効果:コラーゲン合成を促進、皮脂コントロール、抗酸化作用、美白効果
- 多く含む食物:ブロッコリー60g=72mg、ジャガイモ120g=42mg、甘柿90g=63mg
- 1日の摂取目安量:女性 100mg 男性 100mg
ビタミンE 脂溶性
- 効果:抗酸化作用、血行促進、ターンオーバーを促進
- 多く含む食物:うなぎの蒲焼100g=4.9mg,アーモンド10粒=2.9mg,ひまわり油小さじ1=1.5mg
- 1日の摂取目安量:女性 6.5mg 男性 7.0mg
ビタミンB2 水溶性
- 効果:細胞の再生、成長を促進
- 多く含む食物:豚レバー80g=2.88mg、うなぎの蒲焼100g=0.74mg、うずらの卵3個=0.22mg
- 1日の摂取目安量:女性 1.2mg 男性1.5〜1.6mg
水溶性のものは、熱を含むと溶け出すのでスープやまるごと摂取できる食べ方にしましょう。水溶性の場合、過剰な分は尿から排出されるのでこまめに摂取することが大切です。脂溶性の場合、過剰分は体内に蓄積されていきます。1日の摂取目安量を参考にしましょう。
タンパク質
- 効果:筋肉や皮膚など体のすべてをつくる、代謝のための酵素をつくる
- 多く含む食物:肉、魚、大豆、卵
- 1日の摂取目安量:女性 50〜55g 男性60g(体重や環境、運動レベルによってもたんぱく質の必要量が異なります。)
上記の中でもとりわけ肌に影響を与える栄養素は、タンパク質とビタミンA、Cです。
たんぱく質とビタミンA.Cが肌に与える影響
- タンパク質・・・タンパク質は、体をつくるもとになる栄養素です。また、コラーゲンもタンパク質の一つであることから、不足すると真皮層に影響が出て、肌の土台が揺らいでしまいます。
- ビタミンA・・・ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つ栄養素です。ビタミンAが不足すると、乾燥が気になりだします。多くは、レバーや色の濃い緑黄色野菜に含まれています。野菜は、サラダやスムージーなどで効率よく摂取しましょう。
- ビタミンC・・・ビタミンCは、万能ビタミンと呼ばれる栄養素です。スキンケアコスメにも配合されるビタミンCは、基本的にどの肌タイプに対しても効果を発揮します。体の内側と外側の両方からアプローチすることでより効果が期待できます。
注目の栄養素 フィトケミカル
今、ファイトケミカル(フィトケミカル)が世界中で注目を集めています。植物が持つ新しい栄養素の1つとして研究が進むこの成分には、抗酸化作用により病気の予防効果やアンチエイジング効果が期待されています。カラフルな野菜を意識して取り入れることで、積極的にファイトケミカルを摂取することができます。
- 天然の化学物質で植物の色・香り・辛味・苦味・渋味の元になる成分。
- 外敵から身を守るために作り出した成分で、植物の皮や種部分に多く含まれる。
- 強力な抗酸化作用を持ち、細胞の酸化を防ぐ。
- 大豆に含まれるイソフラボンやトマトや柿に含まれるリコピン、赤ピーマンに含まれるカプサンチンなどはフィトケミカルの一種。
サプリメントの活用
外食が多い現代人の食事は、どうしても炭水化物や脂質の過剰となり、その一方でビタミンやミネラル不足が目立ちます。栄養は、食事から摂取することが基本ですが足りない栄養素を補うためには、サプリメントの活用も1つの方法です。
サプリメントを活用するときは、質を重視して選ぶようにしましょう。可能な限り天然成分を使用したものを選び、まんべんなく栄養素を摂取するようにしましょう。どれか一つの栄養素ばかりを補充しても十分に効果を発揮できません。マルチビタミン・マルチミネラルといった基礎となるサプリメントをベースに、目的別のサプリメントをプラスして取り入れるようにしましょう。