Lesson9-7 肌トラブルの要因が一目でわかる望診術

美しく健康的な肌づくりのためには、インナーケアが重要であることをしっかり学習してきました。肌トラブルには要因があり、その要因を的確に把握することで改善もしやすくなります。

「肌は内蔵を表す鏡」という言葉がありますが、これを逆に考えると、肌トラブルから体内トラブルや不調の原因も探ることができます。そこで注目されているのが望診術です。

Syda Productions/Shutterstock.com

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望診術とは

望診術とは、顔や体に現れるサインからその人の健康状態をチェックする診断方法です。中国医学(陰陽五行)に基づく診断方法で、その肌トラブルのサインから改善方法を導き出すことができます。

左右のトラブル・顔の特徴からわかる陰陽タイプ

左側にトラブルが起きやすい:陰性タイプ
右側にトラブルが起きやすい:陽性タイプ

陰性タイプの特徴

  • 元々備わっているエネルギーが少ないく、血圧や体温が低い。
  • 冷え体質のため、手足が冷えやすい。
  • 食が細く、胃腸が弱い。
  • 髪の毛が多い。
  • 体の不調を起こしやすい。
  • 体の変化に気付きやすい。

陽性タイプの特徴

  • いわゆる健康体で、体温も高めで丈夫。
  • 体力がある。
  • 髪の毛が少ない、禿げやすい。
  • 体を冷やすものを好む。
  • 体の変化に疎い。

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顔が縦長い

  • 陰性タイプ
  • ゆるめる・冷やす・止める働きをもつ。
  • 水分が多い。

顔が横に長い

  • 陽性タイプ
  • 縮める・硬くする・温める・動かす働きをもつ。
  • 水分が少ない。

 

顔の状態からみる体内トラブル

パーツ別

望診術により、どこに、どんな症状が起きているかによって、体の不調がわかります。パーツ毎では、特徴的なトラブルを挙げています。

■額

  • 髪の生え際部分・・・膀胱を表す。
  • 額の真ん中・・・大腸を表す。
  • 眉毛に近い部分・・・小腸を表す。
  • こめかみ部分・・・脾臓を表す。
  • 額にできたニキビは腸のトラブルを表している可能性が高くなります。

■眉間

  • 肝臓を表す。
  • 眉周辺の乾燥:栄養バランスの乱れにより、肝臓機能が不調が起きている状態。
  • 眉間のシワ:肝臓が腫れている、硬くなっている状態。動物性脂肪分の過剰が考えられます。

■目

  • 腎臓・肝臓を表す。
  • 目の下の膨らみ:水分排出機能の低下、脂肪を取りすぎている状態。
  • 目の下のクマ:体の疲労、腎臓機能の低下している状態。
  • 涙が出る:肝臓機能の低下。糖分、水分の過剰摂取が考えられます。
  • 目が疲れやすい、光が眩しい:睡眠不足、飲酒、電子機器の長時間の使用が原因と考えられます。
  • 目の充血:油分、糖分の過剰摂取または、目の疲労、精神的ストレスが原因と考えられます。血行が悪くなっているので、目を温め血行促進を促しましょう。

■鼻

  • 脾臓、すい臓、胃、心臓を表す。
  • 鼻のテカリ:油脂分の過剰摂取で胃に負担がかかっている状態。
  • 鼻の下の縦じわは産道を表す。はっきりしている方が安産型。この部分にニキビができやすい場合は、脂肪が子宮や卵巣に溜まっている状態。

■口・口周り

  • 上唇は、胃を表し、下唇は、大腸を表す。
  • 口周りは気管支、十二指腸を表す。
  • 上唇が乾く場合、胃が荒れて熱を持っている状態。胃に負担の掛らない消化の良い食事を心がけましょう。
  • 口角のただれ、赤み、切れているときは胃や十二指腸の不調が考えられます。
  • 舌が白い:糖分、アルコールの摂りすぎで体が冷えている状態。

■アゴ

  • 生殖器を表す。
  • この部分にできるニキビや吹き出物は、ホルモンバランスの乱れや生殖機能低下が考えられます。

その他

  • 頬:肺を表す。
  • 耳:腎臓を表す。
JulsyJul/Shutterstock.com Adopted.

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顔色別

■青

顔が青白い場合は、皮膚の下を流れる血液の色が赤黒くなっている可能性があります。血液は身体中を巡り、肝臓で血液再生が行われますが、肝臓機能が低下している場合静脈血液の浄化が正常に行われず、このように顔色が青くなります。

対策

  • アルコール、糖質、肉を控え肝機能を正常化させましょう。
  • 貧血の場合、鉄分を含むひじきやレバーと共に吸収率を高めるビタミンCを一緒に摂取したり、血液の生成に欠かせないビタミンB群を積極的に摂取しましょう。

■赤

赤ら顔の場合、心臓に関係した症状を患っている、またはその予備軍にある可能性があります。毛細血管が拡張しすぎて、血液の循環がスムーズに行えていない状態です。

対策

  • アルコールや糖分・脂質の多いお菓子、香辛料やカフェインといった血管を拡張するものを控えましょう。

■黄色

胃腸機能、栄養吸収力が低下している、肝臓や胆嚢の不調を抱えているなどの要因が考えられます。血液中の赤血球が少なくなると黄色っぽくなります。

対策

  • 胃腸機能の低下の場合には、食事量を減らし、消化に良いものをよく噛みゆっくり食べることで改善が期待できます。ファスティングを取り入れるのも良いでしょう。
  • 肝臓や胆嚢の不調の場合、動物性の食品を控え、酸味のある梅干などを摂取しましょう。

■白

呼吸器・鼻・のど・器官・皮膚になんらかの疾患がある可能性が考えられます。

対策

  • 乳製品や脂身の多い動物性食品を控えましょう。
  • 伝統的な和食などの粗食を心がけましょう。

■黒

腎臓の老廃物ろ過機能の低下により、皮膚の薄いところから黒ずみ、むくみも出てきます。

対策

  • 体の疲労回復を心がけ、糖分・塩分を控えましょう。
  • リラックスできるマッサージなども有効です。

■紫

糸ミミズのような紫色の血管が浮き出て見える場合、血液の粘土が高くなり血行不良になっている可能性が考えられます。

対策

  • 油分・糖分を控え、血行促進効果のある玉ねぎやニラなどを食べましょう。
  • 常温の水やノンカフェインのハーブティーなど、カフェインが入っていない水分の摂取量を増やしましょう。
  • 運動による血行促進効果や汗をかくことによる老廃物排泄も効果的です。

 

トラブル別

シワ

水分が不足しているので、水分を吸着する小麦粉製品や塩分を減らしましょう。また、臓器の機能低下が考えられるので、負担を減らす工夫をしましょう。

ニキビ

油脂分・糖分の摂取を減らしましょう。赤ニキビは、糖分の過剰摂取、白いニキビは油脂分の過剰摂取が原因と考えられます。

くすみ

血行不良による症状です。臓器の機能低下が考えられます。体を温める、血行促進するものを積極的に摂取しましょう。

 

Lesson9まとめ

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