肌にとって大切なのは睡眠時間帯でしょうか。それとも、睡眠の質を高めることでしょうか。答えは、両方とも大切。しかしどちらかを優先させるなら、睡眠の質にこだわってみましょう。
1日のおよそ3分の1を占める睡眠は、眠ることで肌の修復・再生をするための時間です。眠ることで肌の細胞の修復や新しい細胞の入れ替わりなどの代謝が活性化されます。というよりも、眠っている時間でしか肌の修復や入れ替わりは行われません。
なぜかというと、起きている間は、脳や体を働かせる必要があるので、血液が脳などに集中します。エネルギーが肌の再生に向けられるのは脳や体が休まる眠っている時間だけだからです。
これまで肌と睡眠の関係性に関しては、肌のゴールデンタイムといわれる夜10時から深夜2時にかけての時間帯に眠っていることが美肌の条件といわれてきました。夜10時から2時の間の睡眠が肌に良いとされてきたのは、体内時計に従ったリズムで生活することが良しとされていたことや夜10時から夜中の3時にかけての時間帯は成長ホルモンが分泌されやすいとされてきたからです。
体内時計は心と体のバランスもコントロールしているので、体内時間が狂ってしまうと自律神経が乱れ、肌トラブルが起きやすい状態になるためです。しかし、実際には仕事や家事に追われて夜10時に寝ることは難しいものです。
大切なのは、その時間よりもリズムを整えることです。
たとえば、眠る時間が少なくても、起きる時間を統一することや肌のゴールデンタイムといわれている時間に浅く寝るよりも、ぐっすり熟睡できる睡眠をとることの方がトータルで見ると肌にとっては効果的です。肌のゴールデンタイムには諸説あるものの、近年では、時間帯を意識して取る睡眠よりも、睡眠の質を重視することの方が肌にとっては重要とされています。
眠り始めて最初の3時間の間に成長ホルモンの分泌が盛んになるので、時間帯を意識して無理やりベッドに入るのではなく、いかにリズムを整え熟睡するかということが肌にとっては大切といわれています。
夢をみる暇もないほど熟睡するために、部屋の明るさを落としたり、香りでリラックスしたり、入浴で体をあたためると良質な睡眠がとれます。たとえ、睡眠時間が短くても良質な睡眠をとること、時間帯だけに縛られるのではなく、睡眠の質にこだわってみましょう。