Lesson6-5 スキンケアの基本⑤ 化粧水

化粧水の目的

化粧水の目的は、肌に水分を与えることです。汚れを落とした後は、化粧水で十分な水分を与え、細胞を潤いで満たすのが化粧水の役割です。水分が入ると肌は柔らかくなるため、乳液や美容成分の浸透が高まります。

Voyagerix/Shutterstock.com

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化粧水の保湿効果

化粧水の多くは水と水溶性成分で構成されています。そして残りの数%に保湿成分や美白有効成分、抗炎症成分などが配合されます。有効成分の多くは、水と混ざりにくいため化粧水に多くを配合することはできません。そのため、化粧水一つでの保湿では不十分となります。

化粧水は保湿成分を肌に与えることができても、水分保持能力はほとんどありません。たくさん化粧水をつけて一時的に肌が潤ったように感じても、水分だけでは蒸発するため肌は乾燥します。

若い肌は水分保持力が高いため外から潤さなくても肌の乾燥は気になりませんが、年齢を重ねていけばいくほど、徐々に肌の乾きを感じるようになります。

〜how to 基本の化粧水〜

ここでは、基本的な化粧水の付け方を修得しましょう。

<手でつける場合>

  1. 化粧水はできるだけ洗顔した後すぐにつけましょう。
  2. 手のひらに適量出し、顔を包み込むように手全体でつけていきます。
  3. 両手で頬を包み込み、5秒。額とアゴに手を置いて5秒。鼻を両手で覆うように5秒。目元、口元にも指の腹を使ってなじませます。
  4. 首やデコルテにも優しくこすらないように手でつけましょう。
  5. 最後に顔全体をもう一度手で包み込みましょう。手の温度や密閉されることで浸透率がさらに高まります。

<コットンでつける場合>

  1. 裏側までヒタヒタになるくらいに化粧水をコットンにつけます。
  2. 顔の中心から外側へ滑らせます。
  3. パッティングは、下から上に向かって空気を送り込むようにリズムよく行います。

※パッティングの回数が多ければ浸透するということはありません。強く擦り付けると肌を傷つけますので、パッティングは優しく行います。
※ヒタヒタになるくらいの量を使用するのが難しい場合は、最初にコットンを水で濡らしてから手で押さえて余分な水を切り、湿ったコットンに化粧水をつけても良いでしょう。

洗顔後の肌は、水分が入りやすい状態であるのと同時に、水分が逃げやすい状態でもあります。洗顔後、タオルで水気を吸い取ったらできるだけ早く水分を与えましょう。

 

化粧水の種類

化粧水にも、肌を柔らかくするタイプの化粧水や余分な角質・皮脂を落とすためのふき取り化粧水、毛穴引き締め効果もある収れん化粧水など色々な種類があります。肌状態に合わせて使い分けることで、肌の整い方も格段に変わってきます。

 

柔軟化粧水

  • 全ての肌質に使用可能。
  • 日本では化粧水といえば、柔軟化粧水のことを指す。
  • 柔軟化粧水には、エモリエント剤やグリセリン、エタノールといった成分が配合されている。
  • 柔軟化粧水は基本的にどの肌タイプにも使える。

ふき取り化粧水

  • 脂性肌や、肌のごわつきやざらつきが気になる時に使用するのがお勧め。
  • 肌の余分な皮脂や古い角質、汚れを落とすために用いる。
  • スッキリ感を与えるためにアルコールが多く含まれている。
  • 柔軟化粧水のように浸透させるのではなく、コットンで素早く肌を滑らせて使用する。
  • 乾燥した肌や汚れの少ない朝の場合、洗顔代わりに使える。
  • 使用後は、柔軟化粧水で水分を与える。

収れん化粧水

  • 脂性肌やニキビ肌、テカリが気になる夏などに適している。
  • キメを整えながら毛穴を引き締め、皮脂コントロールする。
  • 脂性肌のみならず、夏場の毛穴が開きやすい季節に使える。
  • 引き締め効果があるので、使うタイミングはスキンケア後やメイク前に用いる。
  • コットンを使い、顔の下から順に風を送るようにパッティングする。
  • 皮脂が多く分泌されるTゾーンを中心に使い、乾燥が気になる目元や口元は避ける。